日本サッカー界にもリーグ戦文化が根付き始め、年間を通じたリーグ戦はU-12年代をはじめ、たくさんのカテゴリーでリーグ戦が立ち上がり、軌道に乗りはじめました。
多くの選手がプレー機会を与えられるリーグ戦は、選手の成長を促し、サッカー全体の反映につながります。
リーグ戦で、大切な要素と言えば、
ホーム&アウェー
この試合形式が本当に重要です。
ホームゲームでは水をピッチに撒いてボールの転がりを良くすることで、ポゼッションを高めようとしたり、相手の方が強いとピッチ幅を狭くしてプレッシャーを高めようとすることさえ可能です。もちろんホームでは負けられないという感情も芽生えるでしょう。
アウェーゲームでは、移動やホームチームが施してくる様々なグラウンドコンディションなどの要素が加わるゲーム。選手は様々なストレスに対応する事を強いられ、選手は感度を高めてプレーをしなければなりません。不測の事態にも対応しなければならないのです。
ボードの上でサッカーが語られる事は多いですが、実際の「サッカー」というのは、こういう部分を含めたものだと思うのです。様々な外的要因を加味しながらプレーしていく。ストレスとの戦いは選手を強くします。
だからホームとアウェーのゲームをする必要があるのです。
最近「ホームの利」を活かしたチームがありました。
先日行われたチャンピオンズリーグ、トッテナム対オリンピアコス戦です。
久しぶりに現場に帰ってきたモウリーニョ率いるトッテナムは1−2で負けていましたが、50分に同点に追いつきます。同点に追いついた起点となったのは
ボールボーイです。
タッチライン側でボールが相手選手によってクリアされてしまったが、
すかさずボールボーイがボールを選手に渡すと、
相手選手が守備陣系を整える前に背後のスペースをスローインで攻め込み、
クロス中央へクロス
クロスにハリー・ケインが合わせてゴール❗️
まさにアシストはボールボーイでした。
※詳細は「サッカーキング」をご覧ください。
ボールボーイはホームチームの下部組織や、関係者が行うことが多いと思うのですが、彼はどこの誰だったのかはわかりませんが、トッテナムを愛している子どもだったことは間違いありません。
チームが勝っていたら、相手選手が「ボールを早くよこせ!」と言ってもすぐには渡さないでしょうし、こういったサッカー感やサッカー文化は日本にはないと思います。ホームの利を活かした素晴らしい勝利だったと思います。
現実に戻ります。
ここまで、リーグ戦におけるホーム&アウェーの重要性や価値について話してきましたが、私が住んでいる東京に目を向けると、東京のリーグ戦はどうでしょうか。
少なくとも私の知っている限りでは、U−12のリーグ戦、ジュニアユースTリーグ、ホーム&アウェーじゃありません。全然違います。集中開催や抱き合わせ。このことあんまり問題視されていませんよね。
んー正確にいうと、問題視しているかどうかというよりも、問題と理解している人と、問題だと思っていない人という2パターンの大人が居ると思っています。
①「仕方なし」と思っている。 (問題を理解している人)
仕方ないです。仕方ないんですよ、本当に。 グラウンドがないので。本当にこれは辛い。東京は本当にグラウンドがないし、みんな困っています。
先日の台風の影響で河川敷グラウンドで活動していたチームはほぼ壊滅状態ですし、除染には時間がかかり、当面の活動場所がなくなってしまっていると聞きます。だから、ホーム&アウェーでリーグ戦を行うというのは、夢のまた夢なのです。
もう1つのパターンの大人は結構多いと思う。
②そういうものだと思ってる。 (問題だと思っていない人)
集中開催されるものだ、とか抱き合わせ(前の試合の審判を後の試合の審判をして4チーム集う。)で行う。とか、それが当たり前だと思っているんです。
今しっかりホーム&アウェーで行なっているリーグは、ジュニアユース以下のカテゴリーでは関東リーグU−15・U−13、Jリーグ メトロポリタンリーグU−14、LEGA FUTUROU−12・11くらいですかね。
上のリーグばっかりじゃん、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、やってできないことは無いのです。やってるんですから。
リーグ戦は本当に大事なことだと思いますし、ホーム&アウェー開催には実際やらなければならないことがたくさんあるんです。
グラウンド問題*1をはじめ、大会(カップ戦)の整理(やらない、なくす)、選抜活動の精査*2、審判費用などのお金の問題*3があったりと、たくさんの問題があるのですが、すべておとながオーガナイズしているので、おとな次第なんじゃないかなと思います。
皆さんリーグ戦のホーム&アウェー開催にご協力ください。
*1:グラウンドがあるのにグラウンド提供をしない。提供してくれるところへ行って試合を行い、自分たちでとったグラウンドは他の学年で使うといったチームがある。また、グラウンドを取るために架空のチームを作ってグラウンドを予約し、長く使えるようにする。最近では上位団体からの圧力により、加盟チームに制限を求めないという理由でグラウンドも確保できていないのにグラブチームを作って加盟してくるチームも多くいる。グラウンドないのにどうやって子どもたちを活動させるんだ!とこういうチームには聞きたい。そういうところに子どもを預ける保護者にも問いた
部分。様々なグラウンドにまつわる問題が多くある。
*2:ジュニア年代では東京トレセンと、東京選抜があり、選手がどちらにも重なっているため選手への負荷が高いことや、そもそも2つあることが問題。早く統合すべき。
*3:一部お金の流れが不透明なリーグがあり、これは問題点。スポンサーもついているのに現場にお金が落ちてこない。